小田急運転士大好き!駅構内再加速

1、駅構内再加速とは?

駅構内再加速とは、その名の通り駅構内で再び加速をすることです。

この記事では特に、停車駅の駅構内(場内)進入後に再加速することを「駅構内再加速」と言いたいと思います。

「定時運行のためには再加速も必要なのでは…」と思ってしまいがちですが小田急のする駅構内再加速には重大な問題があります。

2、小田急の駅構内再加速は何が問題なのか

(1)運転技術を上げれば駅構内再加速をする必要がなくなる

これは、「運転技術が高ければ駅構内で再加速をする必要がない」という意味です。

小田急の一部駅では、駅の出発信号が列車の入線時にはR現示(赤色、停止)になっており、必然的に出発信号の一つ前の信号はY現示(黄色、注意、45km/h制限)を、そのもう一つ前の信号はYG現示(黄色と青、減速、75km/h制限)を示すこととなります。この制限速度をクリアするためには、ブレーキをかける必要があります。

そのブレーキが小田急は下手なのです。

ギリギリを攻めるためにN(ニュートラル、蛇行運転)からB6やB5(ブレーキの効きが6番目や5番目に強い)まで刻んでブレーキを投入し、75km/hの制限をくぐればブレーキを抜き、またギリギリを攻めるためにB6やB5で減速する…そんなギリギリを攻めたことで、Y現示の信号をくぐるときには速度は45km/hぴったり。この運転技術には驚きます。ですが、制限をくぐったときにはまだB6やB5のまま。

停止位置まではあと200m強あるので、Nに戻す必要があります。このNに戻している間に速度は35km/h近くまで落ちてゆき…再加速をする羽目になるのです。

例えば、「停止位置から220mごとに信号が建柱されており、出発信号が停止を現示している」という状況で考えていきましょう。

良い運転の例として、「75km/hからB5(減速度2.5km/h/sとします)で減速し、45km/hでNになるように50km/h強でブレーキを抜き始め、停止制動を平均減速度2.5km/hで行い停止する」という運転方法を、悪い運転の例として「75km/hからB5で減速して45kmの制限を45km/hでくぐったあと、ブレーキを抜き、再加速をする。45km/h弱で加速が終わるようにノッチを切り、停止制動を平均減速度2.5km/h/sで行い停止する」という方法の二つで考えていきましょう。計算してみると、前者は停車に約46秒かかるのに対し、後者は約50秒かかっています。

つまり、うまく運転した方が早く駅に到着できるのです。

(2)電気が無駄

これは容易に想像できますが、再加速をした際の電気が単純に無駄なのです。

現在の電車はモーターで発電をしながら減速する(回生ブレーキといいます)機構を備えていたりもしますが、回生ブレーキ使用中も空気によって減速して(併用して)います。

この空気によって減速した分を加速する必要があるため、電気が無駄になります。

(3)乗り心地が悪い

これも容易に想像できます。

一旦減速した後にすぐに加速するのは、とても乗り心地が悪くなります。吊り革や手すりにつかまっていないと倒れるほどです。

3、終わりに

いかがだったでしょうか?

このブログでは、他にも小田急のダメダメ車両や「何やってんの?」と思うような出来事について書いていくので、よければぜひ他の記事も読んでみてください。