小田急イチの電力消費種別、通勤準急

1、通勤準急とは

この記事は通勤準急が何なのかを理解していないと全く意味不明な内容になるので簡単に説明しておく。

小田急における通勤準急とは、平日の朝ラッシュ時間帯における、小田急線の千代田線直通列車の最優等種別である。

小田急線内では、登戸までの各駅と、成城学園前、経堂、下北沢、代々木上原と停車し、途中の登戸で快速急行に、成城学園前と経堂でそれぞれ各駅停車に接続している。

某鉄道系YouTuberさんも紹介するほどにネタになるのは、この列車の運転線路だ。

この列車は登戸から代々木上原間の複々線区間では、以下のような動きをする。

登戸~成城学園前緩行線成城学園前駅手前で急行線に転線)

成城学園前~経堂…急行線

経堂~代々木上原緩行線(経堂出発後に緩行線に転線)

このように、気持ち悪いほど転線を繰り返し、その分乗り心地も良いとは言えない。

また、メトロ・JR直通の中でもハズレと言っていいであろう小田急4000形も多く運用についており、決して乗るのをおすすめできない種別である。

そんな通勤準急の電力消費とは他の種別と比較してどうなっているのか。

次の章ではそれを比較していこう。

2、通勤準急の電力消費

(1)信号現示の状況

通勤準急の電力消費を理解するに当たって、信号現示がどうなっているのかがとても重要になってくるので、それを紹介しよう。

その前に、小田急線内の信号の種類がどうなっているのかを説明すると、

G現示…青色の進行信号。制限速度は100km/h

YG現示…青と黄色の2つが点灯している減速信号。制限速度は75km/h。

Y現示…黄色が点灯している注意信号。45km/h。

YY現示…黄色が2つ点灯している警戒信号。25km/h。

R現示…赤色が点灯している停止信号。0km/h。

のようになっている。

(2)電力消費量が多い区間

筆者が最も電力消費量が多いと思っている区間は登戸~成城学園前区間である。

この区間では、登戸駅で通勤準急と快速急行がほぼ同時に発車し、通勤準急が快速急行を先に通して急行線に進入するという方法を取っている。

緩行線も急行線も最高速度は同じかほぼ変わらない。

そんな状態で通勤準急が最高速度で走行するとどうなるか。

誰でもわかるはず。

急行線に進入できず足止めを食らってしまう。

流石に小田急の運転士もそれは理解している。なので、多くの運転士は60km/h程度の速度で走行し減速を最小限にしている。

しかし、謎な運転をする運転士もいる。

小田急が「節電を心がけます!」ってアピールしていてもだ。

小田急の節電については次回くらいに取り上げると思うが、そんな謎な運転をいくつか紹介する。

謎運転はすべて登戸~成城学園前間になってしまうのだが、そこはお許しいただきたい。

(3)小田急運転士の謎な運転

⓪ちゃんとしたうまい運転

まあこの後に出す運転がどれだけダメなのかはちゃんとした運転を理解しないとわからないということでうまい運転士の運転を紹介する。

登戸発車後は55km/h~60km/h程度で走行し、和泉多摩川~喜多見間で快速急行に完全に抜かされ、喜多見を通過したあたりでB2程度を投入して注意現示をくぐり、必要に応じて減速しながら成城学園前の第1場内信号が開通した後は多少加速し、分岐器の制限速度である45km/hをくぐってそのまま成城学園前駅構内に進入する。

このような運転がマシな運転士の運転になる。

できれば分岐器速度制限までブレーキを掛けない運転をしてほしいが、まあそこは妥協するにして、次に上げるような運転はまじで論外に近い。

①無意味な加速・ブレーキ大好き運転士

正直言って誰でも何やっているのか分からない運転であり、乗り心地も最悪な運転だったというのがその列車に乗ったときの感想だ。

何を考えてそのような運転をしようと思ったのかわからない、そんな運転を紹介する

当該の通勤準急は登戸を発車。和泉多摩川駅手前の80km/h制限をクリアした後もフルノッチで95km/hまで加速したと思ったら、P4からB6まで一気にブレーキを投入。このときも結構な衝撃があった。

そのあとも謎の運転は続く。

60km/hを切ったあたりで一気にB2までブレーキを抜き、その状態で45km/h程度まで速度を落とし、喜多見通過直前にフルノッチを投入し75km/hまで加速した後、B4で分岐器制限をクリアし駅に進入という流れだった。

その日は快速急行が特に発車に手こずっていたわけでもなく、⓪のような運転をしていれば余計な加減速もなかった。

正直言って意味の分からない運転方法である。

②意味のないブレーキ大好き運転士

これも意味のない。

⓪の運転をすれば全く問題のない運転だった。

どのような運転かというと、登戸出発後は60km/hまで加速した後、和泉多摩川狛江駅間でB2を投入し45km/hまで落とし、またもや喜多見通過直前にフルノッチを投入し75km/hまで加速した後、B4で分岐器制限をクリアし駅に進入という流れだった。

③先に進むことしか考えていない運転士

こちらも謎だ。

このときは快速急行が荷物が挟まったか何かで発車に手こずっており、55km/hあたりでノッチを切って走行すると考えていた。

しかし、その運転士は出せる最高速度を出し、見事に成城の第1場内は停止を現示。

駅間で1分ほど停車する羽目となった。

4、まとめ

まあ簡単に言えば通勤準急の運転は多少難しいものの、まあ最高速度を出そうなんて考えなければ全然電力をあまり消費せずに運転ができる。

やはり通勤準急の運転が下手な運転士は、よほどストレスが溜まっているか、運転が下手かのどちらかであろう。

5、おわりに

2000文字を超えるような記事を読んでいただきありがとうございました。

このブログでは、他にも小田急のダメダメ車両や「何やってんの?」と思うような出来事について書いていくので、よければぜひ他の記事も読んでみてください。